それはハッピーエンドなんだ

脱・フリーランス!起業した30代独身男の写真や音楽、生活や旅のおはなし

昼の学校 夜の学校+ / 森山大道


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森山大道さんの 「 昼の学校 夜の学校 + 」を読んで

感じたことをツラツラと書いていこうかなと思います

読んでよかったです、おっとこまえ〜!な方ですね、ありとあらゆるところから感じました

 

 

 

 

 

昼の学校 夜の学校+ / 森山 大道

 

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今回、森山大道さんのことを知ろうと思ったのは

 

今日からはじまった(11月21日からの三連休)連休をどう過ごすか考えた時に

 

今週は撮影の予定がなかったので、写真やカメラについて学ぼう!学びウィークにしようと

 

何かしらの関連のある本を読もうと思ったことからはじまりました。

 

本当は、最近YOUTUBEでハマってみている鈴木心さんの写真集とか書籍なりを読んだりしようかなって

 

Amazonで見ていたんですけど、たまたまパソコンのメールにこんなメールが来ていたんです。

 

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こんなメールも来ているし、なにかの縁なのだろうと思い

 

ならば買うかと、注文したワケです。

 

昼の学校 夜の学校 と 昼の学校 夜の学校+

 

とでは+がついている方が少し内容が追加されたもの、らしく内容に大きく変わりはないみたいです。 

 

 

 

きっかけはRICOHのGR2

 

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本当に失礼な話なんですけど、知らなかったものを知ってたとは言えませんから

 

きちんと書きます。

 

ぼくが森山大道さんという写真家の方を知ったのは

 

確か、2年ほど前に「なんかカメラほしいな」と思ったときでした。

 

手軽に使えるスナップカメラが欲しい、となって

 

カメラをあれこれ調べていました。

 

その時、本当に本当にお金がなくって(今もないですが)

 

フィルムで写真を撮る、現像する、データ化する

 

という写真生活を送っていくのもままならない状況で

 

「写真を撮るのにコストがかかる」なんて当たり前のことから逃げたくなっていたとき

 

ポケットに入るコンパクトなデジタルカメラを買えば

 

ランニングコストは抑えられるしいいんじゃないか?と考えたんですね。

 

フィルムの風合いや雰囲気が好きなんだけど、もうそんなこと言ってられないっていうような

 

はっきりいってそんな切迫した状態でした。

 

で、コンパクトデジタルカメラでスナップをパシャパシャ撮るのに最適で

 

ポケットにはいるカメラでオススメのやつはなんだ?と調べたら

 

でてきたのは RICOH GR2というカメラでした。

 

 

 

このカメラの存在を知ったぼくは

 

中古でRICOH GR2を買えば、ひとまず目先の写真活動に

 

コストがかからず活動を継続できるか、と思ったワケです。

 

確か中古で5万ぐらいだったか、状態を気にしなければもっと安く買えたっけ。

 

そのときに、森山大道さんの名前も一緒に目にしたのがはじまりでした。

 

その頃は、「年齢も自分よりだいぶ上で、森山大道さんという人がいる」というだけの

 

認識でした。

 

 

 

 

森山大道さんの写真について

 

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RICOH GR2のカメラを知って、森山大道さんという方を知るワケなんですが

 

結局、RICOHのカメラは買わなかったんです。

 

なんか、やっぱり違うなって思ったんです自分のなかで。

 

スナップが撮りたいという欲よりも、フィルムで撮りたい、フィルムを使いたいという

 

気持ちの方が強かったんですね。

 

その行為が好きだったんです、だからあれこれ悩んだりしながらフィルムを選んだり

 

装填している時間をはぶくような形になったら、楽しくないだろうなって思って

 

結局デジタルカメラは買わなかったんですね。

 

最近も、ミラーレスカメラあったら便利だよなぁと思うことも多々あるんですけど

 

同様の理由で結局買ってないんですけどね。

 

で、森山さんの写真については勝手に掲載するわけにはいかないので

 

オフィシャルページを掲載させていただきます。

 

森山さんを知った時、ぼくは直感的に森山さんの写真が好きかはわかりませんでした。

 

こういう写真を撮っている人は結構いるよな、みたいな

 

どこかそういう感覚でみていたのかもしれません。

 

今は好きです、はっきりとかっこいい〜!おっとこまえ〜!と思ってみています。

 

エネルギッシュであり、ナマ感もあり、そして退廃的だったり

 

混沌としていてかっちょい〜って感じ。

 

自分がこれをやりたいか、やれるかと言われたら

 

多分出来そうにないし、やらないからそう思うのかなぁ。

 

この人だからかっこいい、この人の歴史がこうだからかっこいいんだと思います。

 

 

www.moriyamadaido.com

 

 

 

 

ぼくと森山大道さんの共通点

 

 

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昼の学校 夜の学校+を読んで

 

ジワジワと感じる共通性みたいなものがありました。

 

それは「とにかくたくさん撮れよ」みたいな、そういうざっくりとした

 

おとこまえな感じ、内容は一問一答みたいな形になっていて

 

以前に森山さんが学生さんたちの質問に答えた内容をテキスト化しているっていう内容なんですけどね

 

学生さんらは森山さんにいろいろと聞くワケですよ、写真とは一言でなんですかとか

 

まぁ本当にいろいろ。それに対して森山さんが回答していくんですけどね、その回答のすみずみに

 

男前森山大道有り!って感じでいいんですよ、気が張っていなくて、自然体

 

無理がない感じが伝わります。若者に対して、写真とはこうだ!みたいな押し付けもないし

 

かと言って、若者のことはよくわかるよなんていうような迎合している感じもない

 

とてもニュートラルに、そして本音で答えている感覚を受けました。

 

それはぼくの理想としているあり方で、柔軟性というと大袈裟ですけど

 

人にはいろんな歴史がそれぞれありますからね、それらを全て否定も肯定も大きくせず

 

「そうですか。」で終わるような感じ、まぁインタビューというか質問をされているので

 

自分なりの見解は答えるけど、それは決して相手のことを否定も肯定もしない感じ

 

「ぼくはこんな感じです」みたいなゆるい感じがとってもいいなぁと思いました。

 

ぼくの場合はまだまだ未熟で、結論から言えば熱くなれば相手を否定したくもなるし

 

完全武装をしてしまうことも多々ありますが、ぼくは森山さんの回答を読んでいて

 

自分の理想としている世界にいらっしゃる方だなぁという、そんな印象を受けました。

 

あと、共通点というとむしろ失礼にあたるかもしれないけど

 

文中にジャック・ケルアックの「路上」について言及されています。

 

ロック・ロックンロールが好きなぼくはボブ・ディランに強く影響を受けました。

 

そのボブ・ディランが「ぼくの人生を変えた本」といわしめたのがこの

 

ケルアックの「路上」でした。

 

その「路上」を森山さんも影響を受けたと文中で語っております。

 

そうか、だからか、だから男前だし、「まずは写真をたくさん撮ろうよ」というようなことをおっしゃるのですね。

 

わかりますよ、と心から頷いたワケです。

 

 

 ・カメラは別になんでもいい

 

・まずは写真をたくさん撮ろう(量のない質はない)

 

・ぼくはこんな感じです、という押し付けのない感じ

 

・ジャック・ケルアックの「路上」に影響を受けている

 

・血液型はA型であるば、B型とか言われるとちょっと嬉しい気がしちゃう

 

 もうこれだけで、森山さん大好きになるきっかけ満載でした。

 

特に最後なんてすごくわかるし、可愛い〜。(失礼)

 

お会いしたい、お話をしてみたい方です。

 

 

 

 

「量のない質はない」

 

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文中に「量のない質はない」と書かれています。

 

とにかく、そういうことなのだろう。

 

THIS IS 森山大道

 

そういうことなんだな、とにかくぼくも

 

ろくすっぽ仕事もせずに「やりたいことだけやるんだ」みたいな時代があり

 

フィルムを買うのも、現像出すのも困った時代があり

 

それでも壊れたカメラをなおすのに分割にして払ったり

 

欲しいギターがあったから、ないお金しぼりだしてギターかったり

 

ああ本当に今まで自由に好き勝手やってきた

 

でも、文中にも書かれていましたが森山さんもいろんな時代があったと振り返っています。

 

森山さんのお話を聞いて(読んで)

 

すごくブルージィでロックンロールな方なんだなということがびしばし伝わってきました。

 

 

 

いつか夕暮れ、

 

寂れた街のかたすみで、ギター一つでうたうブルースマンと仲良くなった。

 

履き潰されたデニムに、タイトなデニムジャケット

 

渋いアコースティックギターで柔らかい弦をはり

 

ロバート・ジョンソンをうたい、ライトニンホプキンスをうたうブルースマン

 

その中年ブルースマンの横で、洗濯板のようなもので

 

リズムをとる中年女性がいてね、「きみも音楽をやるならもっと青い気持ちにならないといけないよ」と

 

笑って言われた。そのときぼくはまだ25とかで「まだ全然青いけどなぁ」って思った

 

その中年女性に「本当の貧乏にならないとブルースマンにはなれないわよ」と言われた

 

ぼくはその言葉に全然共感を得られなかった「別にブルースってそういうことじゃないだろう!」

 

口にはしなかったけど、その時はそう思った。

 

けど、どうにもならないってことを経験しないときっと本当のブルースマンになれないというのは

 

本当なんだろうなと、今なら思う。

 

あれから数年たって、フィルム買う金も、現像も出せなくなって

 

阿鼻叫喚

 

それでも、そのとき助けてくれた人がいてね

 

今でも、その人には感謝もしているしありがたいと思っています。

 

今も全然ましなワケではないけれど、自分の好きなことをやる

 

そして、好きなことを突き詰めるというのは

 

簡単なことじゃない、と改めて思います。

 

あの頃、本当に大変だったなぁと思うことが多々あるけれど

 

森山さんと同様「ああ、どん底だ」なんて思ったことないんですよ。

 

母親が癌で亡くなっても、母親のようにぼくを育ててくれたひいばあちゃんが亡くなっても

 

昨年、父が亡くなっても「どん底だ」なんて思えないんですよね。

 

どこか他人のお話で、「そんなの逆手にとって笑いに変えたら最強じゃない?」って

 

ぼくは本気でおもっているんで、ぼくにもいろんな歴史があります

 

だから、ぼくはぼくのやり方でこの時代とうまくやっていくし

 

やりたいことを続けていきます、そんな感じで森山大道ismではなく

 

ぼくはぼくなりの、ぼくismを貫いていきたいと思います。

 

 

読んでよかった、昼の学校 夜の学校+

 

写真をやっている人、これから志そうと思っている人

 

また、打ちひしがれていたり、自分が何者かになりたいとか

 

そんなこと思っている人にオススメ。

 

何者かなんかにならなくたって、あなたはもうあなたです、って

 

ぼくはそんな風に受け取りました。

 

森山大道さんが影響受けたというジャック・ケルアックの「路上」も

 

ぼくは大オススメです!

 

音楽でよくいうんだけどさ

 

コピーするのは音じゃなくて、心だよ

 

ぼくは写真もおんなじだと思うんだよな!

 

ではコロナウィルス第三波と言われていますが

 

他人に迷惑をかけず、粛々と自分のやりたいことだけ専念してやっていきまっしょ〜〜〜

 

昼の学校 夜の学校+ (平凡社ライブラリー)

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  • 作者:森山 大道
  • 発売日: 2011/06/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

オン・ザ・ロード (河出文庫)

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(ぼくのスナップカメラはこれだ!)

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昨年、父親が亡くなった時

 

父親の自室を掃除していたら、でてきたカメラ

 

普段ちょっとした旅行にいくときにもっていたんだろう

 

確かに生前、デスクの上においてあったのを知っていたけど

 

まさかこのカメラがぼくのスナップカメラになるなんてね

 

昨年の3月に父親が亡くなってから大切に持っています。

 

レンズはツァイスだし、軽いしポケットにはいるしね

 

これでぼくも「新宿」撮ってみようかな。