それはハッピーエンドなんだ

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ニューデリー駅で実際に体験した詐欺の手口を大公開


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旅する写真家トッシーです!はじめての土地、インドはニューデリーに降り立った僕が

一番はじめに遭遇した危険な詐欺のお話をまとめます。友人のお陰で巻き込まれずに済みました。

演出ゼロ!事実のみでまとめていきます。

 

 

ニューデリー駅で絶対に騙されないために徹底しよう!

まとめ

・ニューデリー駅周辺での声かけは全て無視することを徹底

・ニューデリー駅はチケットがなくても入れる

・ニューデリー駅は時間によって入れなくなることもない

・DTTDC(デリー観光開発公団)に連れて行くと言われたらそれは詐欺(偽に連れて行かれる)

・詐欺グループは複数人で捲したてるように喋ってこちらをうんざりさせてくるので

 とにかく無視を徹底。しつこいなら走って逃げる。

・駅員だろうが、リキシャの運転手だろうがとにかく無視を徹底

・鉄道チケットが欲しいならAM6:00〜PM23:00なら外国人専用窓口は必ずあいているし移動もしていない。(巧みな話術で説明されるが無視してください)

 

ニューデリー駅 外国人専用窓口への行き方はこちら⬇︎

www.happyendnanda.com

 

 

はじめてのインドで体験した怖い怖い詐欺のお話をします

空港からメトロを使ってニューデリー駅に向かい

外国人専用窓口が見当たらず右・左とキョロキョロしながら歩いていると

いろんな人に声をかけられました。

前情報で「外国人専用窓口はしまっている」など言いながら声をかけてくるが

そんなことは無いので注意すべし!ということは頭に叩き込んでいたのにも関わらず

うまいこと詐欺に引っかかりそうになったので、その手口を公開します。

 

EP1:始まりは一人の駅員 

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ニューデリー駅は空港から直行で来る人がたくさんいるので人でごった返しています。

観光客から現地の人まで大勢の人が往来していて

その分、観光客を狙っている悪い人もたくさんいます。

 

www.happyendnanda.com

 

こちらの記事でまとめましたが、外国人専用窓口までの行き方に困っていた僕は

駅構内で荷物検査をする場所を通過しようとしたら一人の駅員が僕に声を掛けてきました。

 

英語が得意じゃない僕は「INTERNATIONAL TOURIST!」と言い、どこにあるのか?とボディランゲージ。

すると、めちゃくちゃ早い英語でまくし立てるように教えてくれているようでした。

 

彼は、駅員の装いで荷物検査のところで大声を出して仕事をしていたはずなのに

その仕事を止めて、ポケットから地図を出し何か教えてくれています。

それでも僕が理解をしていない態度を示すと、紙にボールペンで"taxi Rs.30(30ルピー)"と書いて見せて来ました。

そして「とりあえずついてこい!」と手招きされました。

 

彼の大きな声とボディランゲージに困惑し、フラフラっと着いていってしまったのが

悪夢の3時間のはじまりでした。

 

EP2:雨のニューデリーで手招きされて

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駅員の彼に手招きされて、連れて来られたところは駅前のリキシャがたくさん並んでいるところ。

 

「なんでリキシャ??」と困惑していると、40代ぐらいの一人の男性がこっちに駆け寄ってきました。

駅員とリキシャの運転手は少し話をしたあと、僕の方に寄ってきて

ものすごい勢いで二人で捲し立てて来ました。

 

英語の理解が遅い僕は、すでにこのとき全力でうんざりしていました

荷物は重いし、雨に降られてるし、服はぐちゃぐちゃ。

 

駅員の彼は、僕に「government!government!」と連呼し、リキシャの後ろに貼られたステッカーを指差す。

リキシャの運転手は「Hey!Hey!」とリキシャに乗れと連呼。

 

思考停止していた僕は、とりあえず乗り込もうとしたとき駅員の彼がメモで書いていた

"taxi Rs.30"

を僕に見せた上で、リキシャの運転手に渡していました。

 

「government」というワードと「30ルピー」という日本円で50円程の激安具合から

「政府が管理している旅行会社に連れて言ってくれるってことなんじゃないか!」

と認識しリキシャに乗り込みました。

 

EP3:インドとパキスタン、そしてISIS

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雨の中、なんとなく信用して乗ってしまったリキシャの中では

先ほどのような捲したてるような話し方をしなくなった運転手と僕は会話をしていた。

 

『走り出したら携帯は出さないでくれよ、危ないから。』

「オッケーオッケー」

『名前は何ていうんだい?年齢はいくつだい?』

 

とわかりやすい英語で話しかけてくれて、素直に答えてしまった。

そして彼はこんな話をしだした。

 

『君は今パキスタンとインドがどういう情勢か知ってるか?

 今、ニューデリーは危険だ。夜も遅いし、ニューデリーにはいない方が良い。

 ISISのやつらもこのあたりにいるって噂だ。』

 

ドキッとした。確かに、ニューデリー駅をウロウロしたとき警察官らしき人が

自動操縦を小脇に抱えて座っている姿を何回も見たからだ。

 

www.huffingtonpost.jp

それに加えてこんなニュースを日本でも見ていたから、確かにそれは危険だな。

なんて信用しきってしまった。

 

『これからDTTDCというところへいくから、そこでいろいろ聞いてみな。

 観光案内所だから。

 そこで安全なところを教えてくれるし、鉄道チケットのことや宿なんかも教えてくれるから!』

 

いや、すでに行き先は決まっているし、アーグラという街での宿泊先と

バラナシでの宿泊先は予約済みだったので、とりあえず鉄道チケットを買いたいだけなんだがと思いつつも、

政府の観光案内所ならそこで聞けばいいか、と間抜けなことを考えていたのだ。

 

この時、すでに完全に信用しきっていた。

偽の観光案内所詐欺があるということは「地球の歩き方」で読んで知っていたはずなのに

いろいろなことが重なって、なぜか完全に100パーセント信用仕切っていたのだ。

 

EP4:DTTDC(デリー観光開発公団へ)でのバトル

雨のニューデリー、重たい荷物、駅員からの声かけ

政府・国というワード、そこまでたった30ルピーで連れて行ってくれるとのこと。

揺れるリキシャのなかでパキスタン問題やISISの話までされ

僕は鉄道チケットを買いたいだけなのに

とうとう、言われるがままにDTTDC(デリー観光開発公団)へ到着した。

リキシャを運転していた、彼は「待っているから、とりあえず話してきな」と言い

「終わったら声をかけてくれ、また乗せていくよ」ととても親切だ。

 

デリー観光開発公団といっても、古びたビルで1Fと2Fで分かれているらしい。

1Fでは現地の人が何かを相談していて、僕たちは2Fを案内された。

階段をあがり扉をあけると、それっぽいデスクにメガネをかけた優しそうな人が座っていた。

その向かいの椅子に僕が座ると「どんな御用ですか?」と言わんばかりの表情でこちらを見てくるので

「今夜中にアーグラへ行きたい。アーグラの鉄道チケットを買いたいのだが教えて欲しい」と片言の英語で伝える。

 

すると、彼はパソコンをカチカチやりながら難しい表情を浮かべ

「今日はアーグラまでの鉄道チケットはもう売り切れてしまっているね」

「現在、パキスタンとの問題でニューデリーは危険だからとりあえずここにはいない方がいい」 

と、続けた。

 

今夜、アーグラへいけないなら宿泊先もないし、

すでにクレジットでお金を払っているのも無駄になってしまうし、

予定で組んでいたタージマハルも拝めない。

今夜どこに泊まればいいっていうんだ。こんなに疲れているし

外は土砂降りの雨だ。

 

「今夜、アーグラ行きの鉄道チケットは売り切れてしまっているけど

 君はどういう予定を立てていたのだい?」

 

僕は素直に、今夜アーグラへ行って予約済みの宿泊先にチェックインをし

明日は一日アーグラを見て、明後日にはバラナシへ向かう予定だったことを伝えると

相手は新しい提案をしてきた。

 

「とにかくニューデリーは今危険だからニューデリーは出よう。

 飛行機でバラナシまでいって、そこからアーグラへ。

 アーグラからニューデリーに戻って帰国するっていうのはどうだい?」

 

それは、無理だ。この旅の最後はガンジス川で終わりたいと強く決めているからだ。

 

その旨を伝え、鉄道チケットがないなら今夜休めるニューデリーに安いホテルがないかと聞いてみる。

 

 

「ニューデリーはさっきいったように危険だし、今の時期はホテルが高い。

 安宿はないし、ニューデリーにはいない方がいい。

 鉄道チケットがないから、ここからアーグラまでタクシーでいくしか手段はないよ。

 タクシーなら36.000ルピーで手配してあげられる。」

 

36,000ルピーといえば日本円にして5万円以上。

そんな大金払えるわけないし、そもそもそんなお金を今回の旅で持ってきていない。。

絶望の連続だった。。

 

 

EP5:シゲタトラベル???

 絶望し、うな垂れていると

「シゲタトラベルに電話するからちょっと話してみてくれ」

 

ここまで彼と僕は片言の英語で戦っていたので、話はスムーズにいかず難航していた。

そのため、相手もうんざりしたのか日本語が話せる人に電話するから話してくれと言うのだ。

 

シゲタトラベルというのを知らなかったが、日本語で話せるという安心感から

すぐに受話器をとって今の状況を事細かく説明した。

 

・外国人専用窓口がどこにあるのかわからなかったこと。

・駅員に声をかけられてリキシャにのって今、ここにいること。

・アーグラへの鉄道チケットが売り切れていること。

・36.000ルピーでタクシー手配を提案されていること。

・そして、うまく話ができなくてうんざり絶望していること等。

 

すると、受話器の向こうの人(シゲタトラベルを語る者)は

「今、ニューデリーは確かに危険だからいない方が良い。

 ニューデリーにいたとしてもホテルは高価だから泊まれないだろう。

 それなら、今あなたがいるDTTDCは政府の観光案内所だから安心。

 そこで提案された内容が一番安心だと思うよ」と言うのだ。

 

バカなことを言うな、36.000ルピーなんてそんな大金払えるか!

それが今現時点での最善だというなら、僕は危険であってもニューデリーの駅のホームで眠る。

そう決意した。どんなに危険だろうが、それはもう仕方がないことだ。

これ以上話すのも無駄だと思い「わかりました、じゃあそうしてみます」と言って受話器をおいた。

 

 EP6:友人の言葉「サンタナ」

ここで、思い出したのが彼のことだった。

www.instagram.com

 

ユウキくんはSNSで知り合った僕より少し年下の青年で

彼がインドでギターをしている動画を見て僕が興味を持った人だった。

彼とSNS上で繋がってから、今回の旅について少し話をしていたのだ。

その時、彼との話のなかで

「もし何か困ったことがあったらニューデリーにある

 日本人宿 サンタナ を尋ねるといいですよ、安心だと思います」

という話をしていたことを思い出す。

 

そうだ!と、今目の前にいるDTTDCの担当に「サンタナに電話してほしい!」と伝えた。

サンタナに電話して、状況を説明してサンタナに宿泊させてもらおう!

それが今の最善に違いない!!と。

同時にユウキ君に大変感謝をした。その言葉がなかったらこの選択はなかったからだ。

 

DTTDCの担当はパソコンでサンタナを調べてくれて、受話器をとって電話をしてくれた。

そして、すぐに僕に受話器を渡してくれた。

日本語が話せる人が出て、事情を説明し宿泊の可否を確認すると

「今日、明日、明後日はもうサンタナはいっぱいで宿泊できないんですよ」

と回答された。

ただ、若干の違和感があった。日本人宿で日本人が常駐していると聞いていたけど

受話器の向こうの人はどうやら日本人じゃない感じがした。

 

もうこうなったら仕方ない。どのみちDTTDCにいても仕方がないのでここは出よう。

ニューデリーの駅なら雨もしのげる、そこでどうにかゆっくり考えようと決めた。

 

EP7:ハッとした瞬間

もう、どうにもならないのでとりあえずここは出ようと思って

片言の英語でそのことを伝えると、担当は特別しつこくする様子もなく話は終わった。

その建物を出ると、さっきのリキシャの運転手が声をかけてきた。

『どうだった?これからどうする?』

 

とりあえずニューデリーの駅に戻ってくれ、どうにもならなかった。

 

『?なんでニューデリーの駅なんだ?ニューデリーの駅は20時半にはしまるし

 チケットがないと中に入れないんだ、わかるか?』

 

え?あんなに人でごった返してるのに20時半に駅がしまるのか?

そんな話あるのか?と疑問を抱いた。

その瞬間、ハッとしてユウキくんに電話することを決めた。

彼とはSNSでメッセージのやりとりをしていただけで電話したことはなかったが

LINEで繋がっていたのでダメ元で電話をしてみた。

すると「もしもし〜、はじめまして!」と照れ笑いのような雰囲気で出てくれた。

彼のその照れ笑いの声に、なぜか安堵の気持ちがこみ上げてきていたが

その気持ちを抑えつつなるべく冷静に今の状況を説明した。

 

すると彼は

「あ〜、、それ多分全部詐欺っすね。嘘ですよ、そいつら全員言ってるの。

 多分、アーグラまでなら数百ルピーとかそんなもんだと思いますし

 そんな高いお金ありえないっす、電車もないなんてことないもん!」

と笑った。

 

その話を聞いて全部がハッとした。

そうか、これが詐欺か!全部騙されていたのか!

そういうことか!と全てを知ったとき笑いがこみ上げてきた。

 

なんだよ、あんなに騙されちゃいけないって覚悟していたのに

まんまと全部騙されてしまってたわけか。

思わず電話で僕は吹き出してこういった。

「これがインドか!これがインドなのか!すごいなぁ!

 これがインドの洗礼か〜!おもしろいじゃないか、インド!!!」

 

今まで僕はずっと険しく、そして不安な表情をしていたに違いない。

ただ、この瞬間全てわかったのだ。全てが漫画みたいな話に僕は騙され

彼らの劇場型詐欺のストーリーの一人の出演者になっていたのだ。

ユウキくんと電話をしてから表情が晴れやかになった、もう大丈夫だ。

 

リキシャの運転手は、訝しげに僕の表情をずっと見ていた。

 

よし、こうなればとにかくニューデリーの駅まで戻してもらおう

どうでもいいが、ニューデリーの駅まで向かってくれと伝える。

すると相手も段々表情が険しくなり、怖い感じになってきた。

どうでもいいからニューデリーの駅へ向かってくれと言い続けた。

 

EP8:リキシャの彼が見せてきたメモ用紙に書かれていたもの

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(実際のリキシャ運転手の背中)

 

険しい表情で、怖いいいぶりになってきたリキシャの運転手

もうはっきりしたから、とにかくニューデリーの駅へと言い続け

文句をぶつくさ言いながら、リキシャを走らせた。

その道中も僕に『駅には入れないぞ?』『友達はどこにいる?友達と電話させろ』

とあれこれ言ってきたが、僕は全て無視。とにかくこいつと離れたい。

その一心だった。

そして、駅までの道中一旦停車した彼は携帯でなにやら電話をしてから

また再出発した。

 

これも後で気づいたことなのだが、ニューデリー駅に到着したら

リキシャがたまっているスペースにリキシャを停車させ、降りて駅に向かおうとすると

一人の男性が近寄ってきて「チケットは持っているか?時間的にもう21時をすぎてるから駅には入れないぞ」と言ってきた。

それも詐欺グループの仲間なのだろう。これから駅に向かうから、と応援を呼んだのだろう。

 

一つ一つに困惑はしたものの全て無視をして歩き出すと

リキシャの運転手が思い出したように駆け寄ってきて強い口調で言った。

『ギブミーマニー、ギブミーマニー!』と今までにない強い口調だった

そして、彼はポケットから駅員から渡されたメモ用紙を出して僕に差し出し見せてきた。

 

(30ルピーだろ)

 

そう思った瞬間、そのメモ用紙には

"taxi Rs.30"と書いてあったはずが

"taxi Rs.3000"と書いてあったのだ!!

 

笑ってしまった、もうここまでくると笑えてきた

ゼロが追加されてるじゃないか。ふざけるなという気持ちが最高潮に達した。

 

僕も厳しい口調で断り

30ルピーを渡そうとしたが、とにかくしつこいので100ルピー投げて

その場から去った。彼は僕の肩に触ってしつこく怒鳴ったが、もうどうでもよかった。

 

後日談

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かなりの紆余曲折はあったが、どうにか外国人専用窓口まで辿りついた僕は

この後、問題なくアーグラ駅までの列車に乗り込むことができた。

その後、アーグラで落ち着いた時にあの日本人宿 サンタナ に念のため

事実確認をしようとメールを入れた。するとすぐに返信がきた。

 

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やっぱりな、とことんグループだったのだ。

サンタナのスタッフさんは、優しい対応だった。

ユウキくんの言う通り、次インドへ行くときはニューデリーで一泊しよう。

サンタナを予約しようと決めた。

 

これもまた後日談なのだが、シゲタトラベルというのは

有名な観光会社さんようです。詳しいことは知りませんが

そういった有名な会社名を出すことで、あの場で安心感を与えようとしたのでしょうね。

 

その後の旅で、あちこちと移動する中でこれも一つ知ったことだが

現在のインド、パキスタンも情勢が緊張にあるからなのかどうなのか

そこははっきりとしないが、重要施設や観光エリア、いたるところに

自動操縦を持った警官はたくさんいた。

人は騙される時、いろいろな状況や判断で自分に都合の良い方に理解をしてしまうものなのだなと今回のこの旅のはじまりで感じた。

 

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まぁなにはともあれ列車に乗り込むことはできたのでよかったが

あんなに時間を費やすとは思わなかった。

結局、アーグラの町についたのは深夜のAM2:30

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くたくたのヘトヘトだったが、アーグラで声をかけてきたリキシャの

値引き交渉など、既に得意になっていた。

あの経験があったから、こそだろう。

 

続く

よかったら、読者登録宜しくお願いします。

トッシーでした〜またね!

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