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【レビュー/体験記】葉山の海風と写真の品格──「上田義彦 いつも世界は遠く、」神奈川県立近代美術館〈葉山〉へ


8/31(日)、世間の子どもたちの夏休み最終日。僕はドライブがてら神奈川県立近代美術館 葉山へ向かい、写真家上田義彦さんの大規模回顧展「いつも世界は遠く、」を観てきました。会場は撮影禁止。だからこそ、紙と粒子とトーンに集中し、じっくり“写真の呼吸”を味わえた日。結論から言うと、端正で静かな熱量に心を掴まれ、夏の締めくくりにふさわしい豊かな鑑賞体験になりました。展覧会の開催情報/料金/アクセスの実用メモ、混雑回避のコツも最後に置いておきます(※公式情報は本文内に出典リンクを明記)。展覧会のディテールは公式ページでも確認できます。

 

 

 

 

 

展示のスケール:40年の軌跡を“約500点”で辿る

「上田義彦 いつも世界は遠く、」

本展は、公立美術館で約20年ぶりとなる回顧展規模。初期の未発表作から代表作〈QUINAULT〉〈at Home〉〈Materia〉、著名人のポートレート、広告写真、映像作品、そして最新作まで、作家本人による現像・プリントでまとめ上げられた約500点が並びます。シリーズや年代の“断面”を拾う展示ではなく、地層のように積層する時間を連続的に味わえる構成。これがまず圧巻でした。

 

 

 

8/31、葉山へドライブ:海の気配と美術館の時間

神奈川県立近代美術館 葉山館

久しぶりの葉山ドライブ。夏の終わりの空は少しだけ柔らかく...と書きたいところだが、それは森・山の中だけ。海沿いの道はときおり詰まりながらも、突き刺すような太陽光線が窓に突き刺さり、潮のかおりとで夏の終わりを一切感じさせない。葉山館は9:30〜17:00(最終入館16:30)月曜休館(一部祝日は開館)という運営で、僕は昼過ぎに到着夏季は周辺道路や駐車場が混雑するため、館は公共交通機関の利用を推奨しています。来館日が休日・ハイシーズンにかかる人は、公共交通+徒歩/バスへの切り替えがおすすめ。

 

 

会場は“撮影禁止”——だから見えたもの

館内は涼しくて助かりました。

今回は撮影禁止。SNSに写真を上げられないもどかしさはありますが、プリントの肌理(きめ)や紙の白、黒の深さに目が慣れていくプロセスを久しぶりに堪能しました。印画紙の上の黒は“黒い色”ではなく光の厚みで、ハイライトの白は“抜け”ではなく空気だと、改めて感じさせてくれる。

展示順路に沿って歩くと、被写体との距離感が時代とともに少しずつ変化しているのに、**品格(エレガンス)だけは一貫して揺るがないことがわかる。これが上田さんの“遠さ”──タイトルの示す「いつも世界は遠く、」**の意味なのだと腑に落ちました。

 

 

僕が刺さった“ポートレート”の理由(個人的ハイライト)

入り口までは撮影OK

個人的には、蒼井優さん森山大道さんアレン・ギンズバーグのポートレートに足を止めました。近づきすぎない優しさ、一歩引いた位置に立つレンズの誠実さ。存在感は濃いのに、写真は決して声高ではない。

どろっとした艶や過剰な演出に頼らず、端正さの中に体温が残る。僕自身、以前はその“静けさ”を読み切れなかったのですが、ここ数年でようやく**「抑制がもたらす強度」**の心地よさがわかり始めたのかもしれません。

 

 

500点が教えてくれる“上田義彦という方法”

僕の顔が文字の中に。

シリーズを跨いで観ると、いくつかの**方法(メソッド)**が浮かびます。

  • 光の律儀さ:逆光も順光も、“そこで起きたこと”として誠実に受け止める。

  • 距離の節度:被写体に踏み込みすぎず、かといって冷たくもしない。

  • 印刷(プリント)基準の強さ:モニタではなく紙で完結することを前提にしたトーン設計。

  • 時間の堆積:家族、森、都市、ポートレート、広告、映像──形式が変わっても、体温がにじむ。

 

結果、どの時代の作品にも**“上田さんの眼差し”という共通言語**が確かに存在する。レトリックのうまさではなく、観る行為に対する誠実さが、作品群を一本の“道”に束ねていく感覚でした。

 

 

展覧会の構成と作品例(抑えておきたいキーワード)

公式情報の「みどころ」には、〈QUINAULT〉〈at Home〉〈Portrait〉〈Materia〉に加えて映像作品最新作が並ぶ旨が示されています。作品紹介ではRobert Mapplethorpeのポートレート、Pomegranate(1987)、Quinault(1990)などが参照され、旧作から近作までの時間軸の連続性が鍵になっていることがわかります。本人プリントという事実も、展示全体の統一感に効いていると感じました。 

 

 

実用メモ:会期・時間・料金・関連企画

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  • 会期2025年7月19日(土)〜11月3日(月・祝)

  • 時間9:30〜17:00(最終入館16:30)

  • 休館日月曜7/21、8/11、9/15、10/13、11/3 は開館

  • 会場神奈川県立近代美術館 葉山

  • 観覧料一般1,200円/20歳未満・学生1,050円/65歳以上600円/高校生100円(団体割引あり。11/3〈文化の日〉は無料開館 

 

また、会期中にはアーティストトーク(上田義彦 × 葛西薫/原研哉/皆川明/内田也哉子)が予定・開催されました(各回先着、当日観覧券が必要)。こうした言葉による補助線があるのも、公立美術館の展覧会ならではの厚みです。

 

 

アクセスと混雑回避のコツ(葉山/駐車場/アクセス)

美術館付近は海岸沿いということもあり混みます。
  • アクセス:JR横須賀線逗子駅または京急逗子・葉山駅から京急バス約20分三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車が基本ルート。車の場合は夏季の周辺道路・駐車場の混雑に注意。 

  • おすすめ時間帯:午前中の早い時間〜昼前。最終入館16:30に間に合うよう逆算を。 

  • 公共交通機関推奨:公式でも公共交通機関の利用を推奨。週末や夏休み時期は特に恩恵大。

 

“品”はどこから来るのか?(小さな考察)

上田さんの写真には、ときにヌードも含まれます。でも、そこにはいつもがある。露出やセンセーショナリズムで目を引くのではなく、光と距離品格を立ち上げる。

最近、僕の中で**「静けさ=弱さ」という短絡がほどけてきました。静謐であることは、むしろ選び抜いた強さ**なのだと。今回の展示は、その思いを強くしてくれた気がします。

 

8/31という区切りに

夏休み最終日という日付のせいか、帰路の車内でふと“遠い過去”を思い出しておりました。といってもせいぜい10年ちょっと前のことですが。

葉山の海と美術館の静けさを通じて、僕にとっての世界は過去にもたくさんあって、その世界はいつも遠くて、それでもたしかにあったものでした。そんなことを思いながらの自宅前の数時間ドライブを楽しみました。

 

 

まとめ

初めての神奈川県立近代美術館(葉山)は大変満足したものになりました。
  • 上田義彦さんの写真に興味がある人に強く勧めたい、大規模かつ良質な回顧展。約500点のスケールと本人プリントの統一感が見どころ。 

  • 上田義彦さんの“距離の節度”と品格が、シリーズを越えて一本の道に。映像作品も含めて時系列で体験できる。 

  • アート鑑賞の計画としては、会期・時間・休館日・料金を公式でチェックし、公共交通機関の利用をベースに。混雑が気になる時期は午前帯を狙うのが吉。 

 

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